怪我が治るメカニズム

運動中に倒れて皮膚を擦りむいた場合を想定しましょう。皮膚から血が出て膿も出ます。しかし、そのうちに怪我は治って、元の皮膚に戻りますが、この時にはどの様なことが起こっているのでしょうか。


細胞のレベルで見ると、擦りむいて壊れた細胞は、元の状態に治るのではなく、死にます。あるいは、人間が壊れた細胞を殺しているといったほうが正確かもしれません。
壊れた細胞を殺して、体外に排除して、その上で新しい細胞を生んで、元の状態に戻します。これが「治る」というメカニズムです。これが約60兆の細胞から構成される、多細胞生物が生き続けるメカニズムです。細胞自体が治るのではなく、人間というシステムのレベルで治るというということです。
このイメージは、「ターミネーター」のようなCGを駆使した近年の映画の様に、自分でその場面をビジュアルに想像した方が、わかりやすいかもしれません。実際にそのターミネーターの映画の場面が現実(リアル)をわかりやすく表現しています。